簡潔に

胃粘膜に何の異常も見られないのに慢性的に胃の不快症状(上腹部の痛みや吐き気、もたれ、胸焼け)を引き起こす状態のことを、機能性胃腸症(NUD・FD)という。日本人の4人に1人は経験している多い疾患である。

詳しく
上腹部の痛みや吐き気、もたれ、胸焼けなどの慢性胃炎や胃潰瘍のような症状があるにもかかわらず、内視鏡で胃を観察しても胃粘膜に何も異常が発見されなかったり、発見されても症状とあまり一致しない方が多く見られます。
このような状態をNon-ulcer Dyspepsia:NUD(潰瘍のない消化不良)あるいはFunctional Dyspepsia:FD(機能性胃腸症)として、それぞれの症状に応じた治療を行うようになってきました。

日本人の4人に1人は経験していると言われるほど多い疾患で、まずは胃内視鏡検査により潰瘍等の疾患を除外する必要があります。
ほぼ正常な胃体部
胃の不快な症状が4週間以上続き、検査で特に異常が認められず、貧血や体重減少がない場合に機能性胃腸症と診断され、症状によって以下のように分類されています。

●運動不全型

機能性胃腸の6割がこの型で、もたれ、膨満感、食欲不振、むかつきなどの症状が中心となります。胃の運動機能が低下して、いつまでも胃の中に食べ物が残るため、もたれなどの症状が起こります。
原因としては、
不規則な食生活、食べ過ぎ、ストレスなどが挙げられます。また、薬の副作用として起こることもあります。

●潰瘍症状型

この型は潰瘍ができたときの痛みに似た上腹部の痛みが主な症状となります。多くは、胃酸が出過ぎるために痛みが起きるのですが、その原因は運動不全型とほぼ同じです。  
運動不全型の症状が出るか潰瘍症状型の症状が出るかは、患者さんによって異なります。症状に応じて胃酸を抑える薬や胃の運動機能を良くする薬を服用して治療しますが、食生活の改善やストレスなど精神的な原因に対しての対応なども重要となります。
上記の要因により症状が出現するため、症状が繰り返し見られたり内服を長く必要とする場合も多くみられます。病気についてよく理解していただくとともに、症状の変化などを医師に伝え治療内容(内服薬)について相談しつつ治療を受けていただく必要があります。

NUD・機能性胃腸症