西村胃腸科 福岡市中央区平尾 苦痛の無い胃カメラ・大腸カメラ検査 西鉄平尾駅ビル3階
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病気について(肝臓・胆嚢の病気)
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胆石(胆嚢結石、総胆管結石)
胆のう(腹腔鏡下手術時)

MRI(MRCP)検査

急性胆のう炎により赤く腫れた胆のう
(腹腔鏡下手術時)

摘出後の胆のうと胆石

 胆汁は肝臓で生成された後、胆管を通って十二指腸に分泌され腸の消化吸収を補助します。この胆汁を濃縮して貯蔵しているのが胆のうで、食事に合わせて収縮し濃縮した胆汁を十二指腸に分泌します。

 胆汁中の成分が結晶となり固体化し石ができるのを胆石症、胆のう内にできたものを胆のう結石、胆管にできたものを胆管結石といいます。

 胆石は、胆汁成分が変化したり、胆汁がたまってしまったり、胆道の炎症などで作られます。胆のう結石が最も多く約80%を占め、ほとんどの胆石は胆のう内でできます。
 胆石はその成分からコレステロール胆石と色素胆石の2種類に分けることができます。胆のう結石の60%はコレステロール胆石と言われ、胆管結石では色素胆石が多く見られます 。
 症状として胆石の痛みは、(右)上腹部に少し重い感じがするだけの場合から、みぞおちから右上腹部、右の背中にかけての鈍い痛みや、脂汗が流れ我慢できないようなお腹全体の痛み(胆石疝痛)まで様々です。
 胆石が胆嚢の出口につまった胆石嵌頓の状態では、強い痛み急性胆嚢炎、黄疸などを起こし、緊急手術や胆嚢ドレナージといった外科的処置が必要な場合もあります。総胆管の出口で胆管結石がつまった場合は、胆管炎だけでなく急性膵炎を合併することがあり、早期に適切な治療を行う必要があります。

 これまで症状がなかった方も突然に症状が出現する場合がありますので、現在どのような状態にあるのか、変化がないのかを定期的に検査を行う必要があります。
 検査は、腹部超音波検査が有効で場合によってCT検査、MRI(MRCP)検査を行います。内視鏡検査では、精密検査のために内視鏡的逆行性胆膵管造影法 (ERCP)を行います。
 
 胆のう結石は、症状がない場合は定期的に検査を行い経過観察を行いますが、腹痛等の症状がある場合や胆のう壁に肥厚があり胆のう癌の合併が否定できない場合などは手術を行います。現在、手術は腹部を大きく切らないで、小さな穴をいくつか開け内視鏡(腹腔鏡)で胆のうを切除する腹腔鏡下胆嚢摘出術で多くの場合摘出できます。施設により差がありますが、急性胆のう炎の場合も発症早期(1〜2日)であれば多くの場合に腹腔鏡下手術が可能ですが、数日間抗生剤などで治療を行った後では、炎症による癒着が強く開腹手術が必要となる場合がほとんどとなります。
 
 総胆管結石は、つまった場合に重篤な胆管炎や急性膵炎をおこす可能性が高いため、積極的に治療を考える必要があります。治療として以前は開腹手術を行っていましたが、現在は内視鏡による治療(内視鏡的乳頭切開術(EST)、砕石術等)を行う場合がほとんどとなっています。乳頭の状態などにより全例に可能なわけではありません。



腹腔鏡下胆嚢摘出手術

手術風景(腹腔鏡下手術)
 近年、胆のう結石の手術として一般的に行われる手術は、内視鏡(腹腔鏡)を使った腹腔鏡下手術です。腹腔鏡下手術は小さい穴を4ヵ所あけお腹の中の手術操作はテレビモニターを見ながら行います。
 傷が小さいという見た目の利点に目が行きますが、最も大きな利点は、腹壁の切開創が小さくお腹の中が空気に触れないために、炎症を起こす物質の産生が少なく手術による体への負担が小さいという点です。これにより入院期間の短縮が可能となったのです。
 手術時間は癒着の有無にもよりますが、15〜30分が平均的な時間です。(全身麻酔で行うため麻酔時間、手術室への入室時間は実際には1〜2時間となり、癒着によっては手術時間自体が長くなる場合も多くあります。)
 欧米では日帰り手術でも行われていますが、日本では数日間入院となる場合がほとんどです。

腹腔鏡下胆のう摘出手術による手術痕
腹腔鏡下の外科手術は全身麻酔下に腹壁に約3〜10mmの小切開を数カ所加え(胆石であれば4ヶ所)、その切開部から腹腔鏡、鉗子などを腹腔内に挿入し、腹腔鏡で写しだされた映像をモニターで観察しながら、鉗子を用いて胆のうや胃、大腸の切除を行います。
 胆石の手術の場合は左のような手術創になります。(写真で解りやすいように術後4日目頃の傷の部分がまだ目立つ時期に撮影しています。時間と共に色がもどり目立たなくなります。)
 臍下に腹腔鏡挿入用および胆嚢摘出用の小切開を加え上腹部に3mmの鉗子用2ヶ所、5mmの鉗子用1ヶ所の小切開を加えますので計4ヶ所となります。 (施設により傷の大きさは異なります。)
手術風景(腹腔鏡下手術)


.術前検査(ERCP、MRCP)
胆石症の場合、胆のうだけ調べるのではなく、総胆管に胆石がないか、胆のう管の走行異常がないかなどを術前に検査する必要があります。

.術中モニター画像(胆嚢の挙上)
切開創より腹腔鏡および鉗子を挿入し、胆嚢を持ち上げているところです。この際に、胆嚢の癒着の程度や胆嚢管、総胆管などの走行を確認します。

.術中モニター画像(胆のう管の剥離)
胆嚢の癒着があれば、剥離をした後に胆嚢管の切離操作に入ります。3mmの鉗子(写真上方)2本で胆嚢を持ち上げ、5mmの剥離鉗子で総胆管より分岐した胆嚢管を剥離します。

.術中モニター画像(胆嚢管の切離) 
総胆管から分岐する胆嚢管の周囲を剥離した後、胆嚢管、胆嚢動脈を切離します。写真は胆嚢管を切離しているところです。この際に胆嚢管、総胆管、胆嚢動脈、肝動脈の走行を十分に確認し、損傷を加えないことに注意を払う必要があります。

.術中モニター画像(胆嚢を肝臓から剥離)
胆嚢は肝臓の下面(肝床部)についていますので、胆嚢管を切離した後は、写真のように肝臓から胆嚢を剥離していきます。

.術中モニター画像(剥離終了後)
写真は肝臓から胆嚢を剥離し胆嚢を摘出した後の肝床部です。胆嚢管からの胆汁の漏れや剥離した部分からの出血がないことを確認して手術を終了します。

.切除標本
切除した胆嚢(切開して内腔の粘膜を撮影)と胆石です。切除した胆嚢は術後に組織検査を行い癌の合併がないかを検査します。

急性胆のう炎の場合
急性胆嚢炎の場合、発症早期に診断を行い手術を行うことで、急性胆嚢炎の場合にも腹腔鏡下での手術が可能となります。写真は発症当日に手術を行った症例で、胆嚢は著明に発赤し腫大していますが、癒着がまだ軽度であるため腹腔鏡下で手術を終える事ができました。




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